PTA広報紙1分半うんちく-第四話-常用漢字って?
前回の第三話で触れた文化審議会国語分科会が、今、大変な注目を集めています。
同審議会総会が6月7日に開かれ、1981年制定の常用漢字表を29年ぶりに改定する「改定常用漢字表」(2136字)を川端文部科学相に答申したからです。年内には内閣告示され、新しい漢字使用の目安が決まるわけで、PTA新聞で使う漢字の基準にも大きな影響を与えずにはおきません。この際、新しい改定常用漢字表をぜひ覚えてください。
そもそも常用漢字って、何でしょう。
文化審議会国語分科会がまだ国語審議会と呼ばれていた1946年に答申、内閣告示された「当用漢字」(1850字)に95字を加えて制定されたのが現行の「常用漢字表」(1945字)。今回は、これにさらに196字を追加する一方、5字を削除した改定表を答申したのです。あわせて同審議会は、常用漢字を「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般社会で用いる場合の効率的で共通性の高い漢字を収め、わかりやすく通じやすい文章を書き表すための、新たな漢字使用の目安」と位置づけました。PTA新聞もこの範ちゅうに入ります。
「わかりやすく通じやすい」といいながら、追加された漢字には憂鬱の「鬱」や妖艶の「艶」など、簡単に書けない漢字もかなり加えられました。パソコンなど情報機器の普及で「書けないが読むことができ、変換できる漢字」が増えたことを反映したものです。