いざ取材―取材段階から5W1Hは大事【2】
駆け出し記者だったころ、同期入社で仲のよかった記者がひそかに続けていた「取材の準備」を、今、思い出しています。
彼は事件現場に向かうときの移動の車の中で、大学ノートを広げ、1ページを6分割し、等間隔に五つの「W」と、一つの「H」を書き込みます。現場に着くと、周辺で見たことや聞いたことを、それぞれの項目に分けてメモしていくのです。自分が得た情報を、取材段階から「これはWhyの要素」「こちらはHowの要素」と、分類・整理しストックしていくわけです。記事にする段階となると、これがすこぶる威力を発揮します。
そのころ私は、取材したものをノートの上から下へ、順番に書き連ねていました。これだと、自分がどこになにを書いたのかがわからなくなるのもしばしば。彼の「隠し技」を知ったとき、正直「やられた」と思いました。そして数日後の事件現場で、彼をそっくり真似る自分を見つけたのを覚えています。
彼は、企画性の高い記事の取材でも同じような準備をして、取材先に出掛けていました。簡単なようでいて、なかなかできない「5W1Hの事前準備」。それを、取材段階から大事にする好例だと、私は今でも思っています。いろんな場面で、あなたもぜひ真似てみてください。これまでにない成果がもぎ取れるはずです。